10ボール

10ボールとは?ルールと遊び方をわかりやすく解説 | ビリヤードのすゝめ
10ボールのラック

競技ルール 02 Billiards Guide

10ボールとは?
ルールと遊び方を解説。

10ボールは9ボールと似た構造を持ちながら、「コールショット」ルールによって より高い技術と戦略が求められる競技です。国内外の公式トーナメントでも 採用が増えており、実力が結果に直結するゲームとして上級者に支持されています。

01使用するボール

  • 手球(白球)1個
  • 1番〜10番の的球 10個

プレイヤーは常にテーブル上で最も番号の小さいボールに手球を最初に当てなければなりません。

02ゲームの目的

相手より先に10番ボールをポケットすることが目的です。 コールショットルールに則って1番から順番に攻略しながら展開を組み立て、 最終的に10番ボールをポケットしたプレイヤーがそのラックの勝者となります。

コールショットが成立していれば、テーブル上に他の的球が残っている状態でも10番ボールをポケットすれば1ラック獲得となります。

03ラックの組み方

三角ラックで10個のボールを並べます。

10ボールのラック配置
位置ボール備考
先頭(フットスポット)1番必ず固定
3列目中央10番必ず固定
その他2〜9番任意配置(大会によって2番・3番の位置が指定される場合あり)
9ボールのダイヤモンド型(9個)と異なり、10ボールは三角ラック(10個)を使用します。ラックの形状が変わるため、ブレイク後の展開も異なります。

04コールショットとは

10ボール最大の特徴が「コールショット」制です。ブレイクショットを除くすべてのショットで、 入れるボールとポケットをあらかじめ宣言してからショットする必要があります。

  • 1入れるボールを宣言する
  • 2入れるポケットを宣言する
  • 3宣言通りに成功した場合のみプレーを続行
宣言していないポケットへ入った場合や、宣言していないボールがポケットした場合はターン終了となります(ただし後述の「オプション」により相手が打ち返す選択もあります)。

シュートする意志がなく、守りのショットをする場合は「セーフティ」とコールしてからショットします。 何らかの的球がポケットされてもターン交代となります。

05ブレイクショット

先攻プレイヤーがキッチン内の任意の位置から行います。 ブレイクではコールショットルールは適用されません。 ブレイクが成立するには、1番ボールに手球を当てた後、手球を含む4個以上のボールがクッションに到達するか、的球を1個以上ポケットする必要があります。

ブレイクで的球がポケットされなかった場合にこの条件を満たさないと、ブレイクファウルとなります。相手プレイヤーは「ラックを組み直して自分がブレイク」「ラックを組み直して相手に再ブレイク」「現状のままプレー続行」の3択から選択できます。

ブレイクで10番ボールが入った場合

10番ボールはフットスポットに戻されます。ブレイクしたプレイヤーはそのままプレーを続行できます。

なお、トーナメントによってはそのまま1ラック獲得(ブレイクエース)となるルールを採用している場合もあります。

06ショットの基本ルール

  • 1テーブル上で最も番号の小さいボールに手球を最初に当てる
  • 2入れるボールとポケットをコールする(コールショット)
  • 3コール通りに成功した場合はそのまま続けてプレー可能
  • 4ミスまたはファウルで相手のターンへ交代
ファウルとなったショットでポケットされた的球、また台の外へ出た的球はテーブルに戻しません。ただし10番ボールだけは例外で、フットスポットに戻してプレーを再開します。

07勝利条件

以下のいずれかでそのラックを獲得します。

  • コールショットで10番ボールを宣言通りにポケットした
  • 相手がスリーファウル負けとなった
9ボールと異なり、偶然に10番ボールが入ってもコールショットが成立していなければラック獲得にはなりません。10番ボールはフットスポットに戻されます。

08主なファウル

ファウルが発生すると、相手にボールインハンド(テーブル上の好きな場所に手球を置いてプレー)が与えられます。

ファウル内容
ノーヒット最小番号球に手球が当たらなかった
ノークッション最小番号球に当てた後、どのボールもクッションに到達せず、的球もポケットされなかった
スクラッチ手球がポケットに入った
球触りショット以外で手球・的球に身体やキューが触れた
場外ボールがテーブル外へ飛び出した
二度撞き手球をキューで二重に撞いた
両足離しショット時に両足が床から離れていた
スリーファウル同一プレイヤーの3連続ファウル。そのラックを失う

09プッシュアウト

ブレイクショット直後(ブレイクで的球がポケットされた場合はその続きのショット)に限り、 プレイヤーは「プッシュアウト」を宣言できます。

プッシュアウトのルール

通常のショット義務(最小番号球への先当て、クッション到達)が免除され、手球を任意の位置にショットできます。

プッシュアウト後、プレー権は相手が選択します。相手はそのままプレーするか、プレー権を元のプレイヤーに戻すかを選べます。

プッシュアウト中に的球がポケットされても得点にはなりません。ただし手球がスクラッチした場合はファウルとなります。

10オプションルール

10ボール独自のルールに「オプション」があります。 以下の状況でターン交代が発生した場合、ショットの権利を得たプレイヤーは そのままプレーを再開するか、相手にターンを譲るかを選択できます。

  • コールした的球とは別の的球がポケットした
  • コールした的球が別のポケットに入った
  • セーフティをコールしてショットしたが、何らかの的球がポケットした
オプションはプッシュアウトと同様に、偶然のボールの動きによる「運」の要素をできる限り排除し、技術でゲームを進めるために設けられたルールです。

11試合の形式・ラックハンデ

10ボールの試合も、あらかじめ決めたラック数を先に取得したプレイヤーが勝者となる形式で行われます。 「5先」であれば先に5ラック獲得した方が勝利です。海外では “Race to 5” のように表記します。

表記内容
5先 / Race to 5先に5ラック取った方が勝ち。気軽な対戦や練習試合でよく使われる
7先 / Race to 7大会の予選・本戦でよく採用される標準的な形式
9先 / Race to 9決勝戦など、より長い試合を行いたい場合に設定される

実力差がある対戦ではラックハンデが用いられます。 上級者と初級者が対戦する際、それぞれの目標ラック数を変えることで対等に近い勝負が生まれます。 たとえば「上級者が7先・初級者が4先」のような設定です。

また「ボールハンデ」と呼ばれる方法もあり、一方は10番ボール、もう一方は8番以上のボールを入れれば1ポイントとするなど、 より柔軟なハンデ設定も行われます。

ラックハンデは地域やビリヤード場によって独自の基準があります。初めて対戦する際はお互いの経験を確認しながら相談して決めるのが一般的です。