Yokohama Open実行委員会
-
気づいたら、競技になっていた。
最初は、遊びだった。 友人と笑いながら撞いて、外れて笑って、入ったら喜んで。 それだけで十分楽しかった。でも、少し通ううちに、変わってきた。 「もう少し入るよう…
-
スーパーの袋で、指が鬱血した日のこと。
買い物の帰り道だった。 牛乳2本と、ペットボトルと、夕飯の食材。 レジ袋が、指に食い込んでいた。 信号待ちで手を見ると、指先が白くなっていた。 鬱血している。 …
-
美しいのは、数式通りにいかないからだった。
数式は、美しい。 入射角と反射角は等しい。 運動量は保存される。 摩擦係数が決まれば、球の減速率も決まる。 すべてが、論理的に成り立っている。 同じ条件で同じ力…
-
自分の手で、やるしかなかった。
不快なことは、できるだけ遠ざけたい。 それは、たぶん誰でもそうだと思う。 暑ければエアコンをつける。 面倒な手続きは代行してもらう。 言いにくいことは、メッセー…
-
テーブルの上で、脳が動いている。
その人は、じっとテーブルを見ていた。 腕を組んで、少し首をかしげて、球の配置を見渡している。 何秒だろう。 10秒か、15秒か。 やがて、ゆっくりとテーブルの反…
-
観た後、なぜか構え方が変わっていた。
配信を、なんとなく開いた。 友人が「面白いから観てみて」と送ってきたリンクだった。 ビリヤードの試合。 正直、あまり期待していなかった。 でも、少しだけ観るつも…
-
何も起きなかった、いい一日だった。
目が覚めた。カーテンの隙間から、白い光が細く差し込んでいた。 まだ誰も起きていない。 布団の中で、しばらくそのまま天井を見ていた。 起き上がって、キッチンへ行く…
-
あの日、横浜は燃えた。それでも、この街は立ち上がった。
1923年9月1日、午前11時58分。 横浜の街が、揺れた。 昼食の支度をしていた家々から、一斉に火が上がった。 わずか10平方キロメートルの市街地で、177か…
-
なぜか、また来てしまった。
一回だけのつもりだった。 友人に誘われて、なんとなく行った。 キューの握り方もわからなかった。 ほとんど入らなかった。 なのに、翌週また来ていた。 誰に誘われた…
-
指先まで意識したのは、久しぶりだった。
猫背だと、よく言われた。 デスクの前では、気づくと肩が前に出ている。 スマホを見ている時は、首が下がっている。 わかっている。 わかっているけど、気づいた時には…
