甘いものをやめたのに、肌が変わらなかった。

甘いものを、やめた。

チョコレートも、アイスも、コンビニのスイーツも。
がんばって我慢した。

最初の1週間は、つらかった。
2週目から、少し慣れた。
3週目には、自分を褒めてあげたくなった。

でも、鏡を見ても、あまり変わっていなかった。

黄ぐすみが、まだ残っている気がする。
ハリが戻ったかと言われると、よくわからない。

がんばったのに。
ちゃんと我慢したのに。

——やり方が、間違っていたんだろうか。


間違ってなんか、いない

甘いものを控えたこと、間違っていない。
それは、ちゃんと意味のあることだった。

ただ、「甘いもの」だけが原因ではなかったのかもしれない。

甘いものをやめても、ご飯やパン、麺類などの炭水化物を食べれば血糖値は上がる。

血糖値が急激に上がると、血液中の余分な糖が体内のタンパク質と結びつく。
その結果生まれるのが、AGEs(終末糖化産物)と呼ばれる物質。

AGEsはコラーゲンと結びつき、硬く弾力を失いやすい状態をつくることが知られている。

肌の黄ぐすみ。
弾力の低下。
ハリの喪失。
糖化は、それらの原因のひとつとして研究されている。

糖化そのものをゼロにはできない。

大切なのは、血糖値が急激に上がる時間をできるだけ減らすことなのかもしれない。

がんばりが足りなかったのではない。
敵が、思っていたところとは別の場所にもいた——それだけのこと。

👉 コラーゲンは、貯めるものだった。——コラーゲンバンクと、運動の話。


14時の、あの重さ

ランチの後、眠くなる。

14時くらいになると、まぶたが重い。
会議中に意識が遠くなりかける。
夕方、化粧室の鏡で、朝とは別人のような顔を見る。

食後の眠気には、睡眠不足や食事量など、いくつか理由がある。
その一つとして、血糖値の急激な変化が関係すると考えられている。

血糖値が急上昇すると、インスリンが多く分泌される。
その結果、血糖値が大きく下がることがあり、その落差が眠気やだるさにつながることがあると言われている。

眠気も、くすみも、同じ根っこにつながっていたのかもしれない。

眠気だけの話だと思っていた。
鏡の中の顔まで、同じところにつながっているとは思っていなかった。

わかっていても、ランチを抜くわけにはいかない。
食べないわけにはいかない。

じゃあ、どうすればいいんだろう。


たまたまだった

ある日、同僚に誘われた。

「ランチの後、ちょっとだけ撞かない?」

会社の近くにビリヤード場があるのは知っていた。
でも、昼休みに行くという発想はなかった。

断る理由もなかったので、ついて行った。

30分だけ、ということだった。

テーブルの周りを歩いて、構えて、撞いて、また歩く。

気づけば30分で、テーブルの周りを何周も歩いていた。

走っているわけでもない。
汗もかいていない。
メイクも崩れていない。

ただ、立って、歩いて、笑って、また撞いていた。

オフィスに戻って、気づいた。

いつもの14時の眠気が、来なかった。


気のせいだと思った

その日だけだろう、と思った。

でも次の週も誘われて、また行った。
その日の午後も、少し軽かった。

夕方、化粧室の鏡を見た。
朝との落差が、いつもより小さい気がした。

食後に少し身体を動かすと、血糖値の上がり方がゆるやかになり、その後の急な変化も起こりにくくなると言われている。
あの14時の眠気が和らぐのは、そういう仕組みなのかもしれない。

そして、血糖値の急上昇を抑えることは、糖化のリスクを減らすことにもつながると考えられている。

午後の眠気が和らぐ。
その積み重ねが、肌にも良い方向につながるのかもしれない。

たまたま誘われただけなのに。


がんばらなくて、よかった

甘いものを我慢した三週間は、つらかった。

でも、ランチの後に30分だけ球を撞く日は、つらくない。

我慢しているわけじゃない。
美容のためにやっているわけでもない。
ただ、同僚と笑いながら遊んでいるだけ。

それが、結果として身体を動かしていた。

がんばって続けようとしたことは、三週間で止まった。
楽しくて続いていることは、まだ続いている。

たぶん、そういうことなのだろう。

甘いものを我慢することから始めなくてもいい。
ランチの後に、30分だけ歩いて、構えて、撞く。

楽しんでいたことが、あとから肌にも身体にも良かった。

そんな美容習慣があってもいいのかもしれません。

次の美容習慣、ビリヤードにしてみませんか。

👉 美容液の前に、歩く。——肌と運動の話。
👉 横浜ビリヤード場ガイドはこちら


参考文献

  • Gkogkolou, P. & Böhm, M. (2012). Advanced glycation end products: Key players in skin aging? Dermato-Endocrinology, 4(3), 259-270.
  • Colberg, S. R. et al. (2016). Physical Activity/Exercise and Diabetes: A Position Statement of the American Diabetes Association. Diabetes Care, 39(11), 2065-2079.
  • Engeroff, T., Groneberg, D. A. & Wilke, J. (2023). After Dinner Rest a While, After Supper Walk a Mile? A Systematic Review with Meta-analysis on the Acute Postprandial Glycemic Response to Exercise Before and After Meal Ingestion in Healthy Subjects and Patients with Impaired Glucose Tolerance. Sports Medicine, 53(4), 849-869.

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