Yokohama Open実行委員会
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改札の前に、台が置かれる。——2026 北陸オープン。
画像:北陸オープン実行委員会 十月十八日、日曜日。JR富山駅の、新幹線の改札の前。ふだんは人が通り過ぎていくだけの場所に、ビリヤードの台が置かれる。 北陸オープ…
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二本だけ、残っていた。
小さな桃だった。手のひらに、すっぽり収まるくらいの。六月の半ば、綱島の直売所で買った。夏の桃より、ひと月は早い。皮をむくと、汁が手首のほうまでつたっていく。甘さ…
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昼まで、崩れなかった。
七時十分 卵焼きを、端に寄せる。空いたところに、ほうれん草のおひたし。最後に、ミニトマトを一つ。蓋を閉める。留め具の片方が、少しゆるい。 昼に開けると、たいてい…
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全部を、一度に見ていた。
様 封筒が、四十枚ほど積んである。下期のはじめに、取引先へ出す案内状。宛名は手書きで、と言われた。 会社名。部署名。名前。最後に、「様」。 三十枚めを過ぎたあた…
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すき間は、手でつくるものだった。
つり革。鞄の持ち手。コーヒーの紙カップ。エレベーターのボタン、ペン、マウス、スマホ。昼の定食の箸。また、スマホ。 夜、お風呂の前に指を開くと、関節が少し遅れてつ…
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転生したら手球だった件 第3話「俺の引きが、届かなかった日」
プロローグ 夜のビリヤード場は、今日も同じ顔ぶれだった。奥の台では、常連のおじさんが一人で撞いている。「よっしゃ」が、五分おきに聞こえる。 俺——玉野想(30歳…
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栞は、112ページに挟まったままだ。
電車の中で、鞄の底に文庫本を見つけた。 栞が、112ページに挟まっている。 いつから読んでいないのだろう。夏の初めだったような気がする。 開いてみる。登場人物の…
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五対〇の中に、二百八十七点がある。——第65期 名人位決定戦。
五対〇。 九月二十七日、埼玉の東大宮。第65期 名人位決定戦で、名人の喜島安広が、挑戦者の坂本吉央を退けた。五つのセットを続けて取っての防衛。名人の在位は、これ…
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ビリヤードは、スポーツなのか。
「それって、スポーツなの」グラスを置いた友人が、軽く笑った。責めるような声ではなかった。走らない。跳ばない。汗も、たいしてかかない。答えを探しているうちに、話題…
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何もない場所に、先に駅が建った。
1964年、10月1日。東京と新大阪のあいだを、はじめての新幹線が走った。東京オリンピックの開会式は、その九日後。 その途中に、新しい駅が一つできた。横浜の北の…
